おふろだいすき
「本当に良いものは、あとからついてくるものです。」
絵本が、子どもの成長に応じて、この世界への水先案内を果たすものであれば、子ども向きだからといって、いいかげんなことは描けないのであり、お話がリアリティをもつためには、この世をつかさどる基本的な成りたちが、きちんと描かれねばなりません。
そこには、言葉(”国語力”)はもとより、いわば、”算数”も”理科”も”社会”もみんな含まれているといってよいでしょう。
しかも、それらは、断片的に押しつけられた知識ではありません。それに、絵本を読んでもらうのが好きな子であれば、ひらがなや数くらいは、いつのまにか身につけてしまいます。
絵本は楽しむものです。心を深く満足させるものです。そのことを忘れてはいけませんが、この楽しみは、学ぶということについても、結果として、いくつもの恵みをもたらしているのです。
それは、1.言葉の力。2.言葉と言葉をつなげて、新しいものを組みたてる力。(想像力)3.お話を耳をすませて聞く力。(学校での学びは、ほとんど先生の言葉を聞くことで成りたっています。)4.お話に集中する。(集中力)5.文字や本への親近感と信頼感。・・・・・。
本当に良いものは、自然にあとからついてくるものです。そうやって身についたものこそ、真に力をもつのですね。
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